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地域別売却ガイド

姫路市で相続した空き家を売る|市の補助制度と、3,000万円控除の「閉栓証明書」

公開日:2026年8月26日 更新日:2026年10月10日

姫路市の実家を相続したものの、遠方にお住まいだったり、片付けが進まなかったりで、空き家のままになっている。そういう状態のまま何年か経ってしまった、というご相談をいただきます。

姫路市の空き家には、先に知っておきたい制度や決まりが三つあります。空き家バンクに登録するだけで謝礼金が出る制度、危険な空き家の所在地をインターネットで公表する条例、そして3,000万円の控除に使う確認書で「閉栓証明書」を求められること。どれも、知らないまま進めると損をしたり、手続きが止まったりします。

この記事では、姫路市の空き家を売るときに押さえておきたい市の制度と、売り出す前に確認しておくことを整理しました。

姫路市の家を売る前に、当社が確認すること

ご相談をいただいたら、売り出す前に次のようなことを当社で調べます。同じ姫路市内でも、この結果しだいで進め方が変わります。

区域区分 市街化区域か、市街化調整区域か、都市計画区域外か。建て替えの可否と、後述する空き家バンクの謝礼金の対象かどうかが変わります
前面道路 建築基準法上の道路に接しているか。幅員とセットバックの要否
境界 境界標があるか、隣地との認識が合っているか
登記の状態 名義が被相続人のままか。増築部分が未登記になっていないか
建物の傷み 屋根・外壁・床下・雨漏りの跡。空いていた期間が長いほど見る箇所が増えます
地目 登記簿の地目が宅地か、田・畑のままか。地目と現況が食い違っていることもあります

市街化調整区域にある家も、当社でお預かりしています。建て替えができるかどうかは物件ごとの条件で変わりますので、そこを調べたうえでご案内します。詳しくは市街化調整区域の家・土地の売却をご覧ください。

古い家でも、住みたいという方はいらっしゃいます

「こんな古い家、誰も買わないでしょう」とおっしゃる方は多いのですが、実際にはそうとも限りません。

手を入れて住みたいという方、水回りや内装を自分たちの好みに変えていきたいという方、買い取って直したうえで販売する会社。それぞれ見ているところが違います。建物として使える状態であれば、まず建物付きで売り出せるかどうかを検討します。

直さずに引き渡す方法もあります。設備の不具合や傷みを承知したうえで買っていただく形で、詳しくは現況渡しで説明しています。

建物として使えない場合に、はじめて解体か、古家付き土地かという話になります。売り方が決まらないうちに解体を急ぐのは、おすすめできません。更地にすると固定資産税の住宅用地の軽減が外れますし、再建築ができない土地では、壊した後で建てられなくなることもあります。

古い木造住宅の内装をリフォームしている様子(イメージ)

姫路市の空き家バンクは、登録するだけで2万円が出ます

姫路市には空き家バンクがあり、令和6年度から物件登録謝礼金制度が始まっています。

対象は、市街化調整区域または都市計画区域外にある戸建ての空き家。物件の登録が完了してインターネット上に公表された時点で、1件につき2万円が交付されます。買主が見つかることは条件になっていません。

郊外や旧町域の家をお持ちの方には、知っておいていただきたい制度です。売り出しと並行して登録することもできます。お持ちの物件が対象になりそうかどうかは、当社で確認いたします。

解体するなら、老朽空家対策補助金という制度があります

建物として使える状態ではなく、解体して土地として売る場合、姫路市の老朽空家対策補助金が使えることがあります。個人が申請する「個人型」と、自治会が申請する「自治会型」の2種類があります。

個人型 解体費用の3分の1(1件につき上限50万円)
自治会型 解体費用の2分の1(1件につき上限100万円)

対象になるのは、おおむね1年以上使われていない一戸建てで、その過半が住居として使われていたもの。そのうえで、腐朽や破損の程度が著しい不良住宅であること、または老朽化により周辺に及ぼす危険性が著しいと認められることが要件です。抵当権など所有権以外の権利がついていないことも条件になります。

つまり、まだ人が住める状態の家は対象になりません。「古いから使えるだろう」ではなく、市の判断が要る制度です。

なお、令和8年度分の申請受付は6月11日で終了しています。年度ごとに受付期間が決まりますので、解体をお考えなら、次の年度の案内が出る時期を見ておく必要があります。解体費用そのものの目安は木造住宅の解体費用にまとめています。

3,000万円の控除に使う確認書は、姫路市では「閉栓証明書」が要ります

相続した空き家を売って利益が出たとき、条件を満たせば譲渡所得から3,000万円を差し引ける特例があります(制度の全体像は空き家の3,000万円控除で解説しています)。この特例を使うには、市町村が発行する被相続人居住用家屋等確認書が必要です。

姫路市の窓口は住宅課住宅政策担当(本庁舎5階)。交付までの目安は1週間から2週間で、確定申告の時期はさらにかかることがあると案内されています。郵送でも受け付けていますが、書類が足りないと受付できないため、持参が原則とされています。

姫路市では水道の使用廃止届出書が出ません

確認書の申請では、その家が空き家だったことを示す書類を添えます。多くの場合は電気・水道・ガスの使用中止日が分かる書類ですが、姫路市上下水道局は水道の使用廃止届出書を発行していません。そのため姫路市は、電気またはガスの閉栓証明書を提出するよう案内しています。

この書類は市役所では出ません。契約していた電力会社・ガス会社に発行を依頼します。会社によって名称や申込方法が違い、公式サイトに案内が出ていないこともありますので、お客さま窓口に「いつ閉栓したかを証明する書類がほしい」とお伝えください。発行に日数がかかることもあります。

相続した家では、そもそもどこと契約していたか分からないことがあります。その場合は、家に残っている検針票や請求書、被相続人さまの通帳の引き落とし履歴が手がかりになります。

閉栓証明書が取れないときは、代わりになる書類があります

申請様式を見ると、空き家であったことを示す書類は3つのうちいずれかとされています。使用中止日が分かる書類のほかに、宅地建物取引業者が、その家屋の現況が空き家であり、除却または取壊しの予定があることを表示して広告していることを証する書面でも足りることになっています。もう一つ、市が要件を満たしていると容易に認められる書類、という枠も用意されています。

つまり、当社が売り出しの広告を出している物件であれば、その広告を証する書面で代えられる可能性があります。どの書類で進めるかは市の窓口との相談になりますので、閉栓証明書が取れそうにない場合は、その時点でお知らせください。

姫路市 住宅課住宅政策担当(本庁舎5階)/1〜2週間
明石市 1週間程度(明石市の記事)
加古川市 住宅政策課(加古川市の記事)
神戸市 2週間程度(神戸市西区の記事)
高砂市 都市創造部 建築住宅課/郵送可(高砂市の記事)
三木市 生活安全課 空き家対策係/郵送可(三木市の記事)
播磨町 都市計画課(播磨町の記事)

この特例が使えるのは昭和56年5月31日以前に建築された家屋で、令和9年12月31日までの譲渡が対象です。売却の日程を組むときは、確認書の交付にかかる期間も見ておいてください。

住宅の外壁に付いた電気メーターとガスメーター。閉栓の記録を確認する(イメージ)

姫路市には、空き家を放置したときの条例があります

姫路市は老朽危険空家等の対策に関する条例を定めています。管理されないまま危険な状態になった空き家について、市が次のような対応を取れる内容です。

  • 特定老朽危険空家等に表示板を設置し、周辺に注意を促す
  • 所有者が対応しない場合、その所在地等をインターネットで公表する
  • 危険が切迫している場合は、解決を求める期間を短くする
  • 緊急の場合、市が必要最小限の応急措置を行い、その費用を所有者に請求する

所有者が対応しなければ所在地を公表されることがあり、緊急のときは市が行った応急措置の費用を請求されます。あわせて、屋根や外壁が落ちて誰かに被害が及べば、所有者が損害賠償の責任を負うことになります。

相続した家が離れた場所にあると、管理しきれないまま年数が経ってしまうことがあります。売るかどうかを決めかねている段階でも、傷みが進む前に一度状態を見ておくほうが、選べる方法は多く残ります。空き家を持ち続けたときの費用と税金については空き家を放置すると固定資産税はどうなる?に、遠方からの管理については遠方の空き家の管理にまとめています。

売るまでの順番

相続した家を売る場合、名義を売主さまに移してからでないと売買契約に進めません。

  1. 戸籍で相続人を確定する
  2. 遺産分割協議で、誰が引き継ぐかを決める
  3. 相続登記を済ませる(司法書士をご紹介できます)
  4. 売り出す、または買取の金額をお出しする

相続登記は2024年4月から義務になっており、それ以前に発生した相続も対象です。期限は2027年3月31日。詳しくは相続登記の義務化をご覧ください。

査定や現地の確認は、登記が済んでいない段階でも承ります。順番としては先に動けますので、まずご相談ください。

不動産会社の応接で、相続した家の売却について説明を受けている様子(イメージ)

姫路市の売却で、当社がお手伝いできること

当社は姫路市内に自社所有の物件と管理物件を持っており、日常的に市内へ足を運んでいます。現地の確認にお伺いするのに、距離が支障になることはありません。

ご依頼をいただいたら、区域区分・道路・境界・登記の状態を当社が調べたうえで、買取の金額と、仲介で売り出す場合の価格の両方をご提示いたします。買取と仲介の違いはこちらの記事で説明しています。

ご相談の際、次のものがお手元にあると、より具体的なお話ができます。おそろいでなくても構いません。

  • 登記識別情報または権利証
  • 固定資産税の納税通知書
  • 建築確認済証・検査済証(見当たらなければ、無くても大丈夫です)
  • 過去に測量したことがあれば、そのときの図面

まだ売ると決めていない、査定だけ、という段階のご相談でも構いません。片付けが済んでいない状態でもお伺いできます。

ご確認ください

この記事の記載は執筆時点のものです。補助金の要件・限度額・受付期間、空き家バンク謝礼金の内容、確認書の必要書類と所要日数は変更されることがありますので、必ず姫路市の担当課にご確認ください。3,000万円の特別控除を適用できるかどうかは、要件を満たすかどうかを税務署が判断します。閉栓証明書の発行可否と手続きは、契約していた電力会社・ガス会社によって異なります。記事中の画像はイメージです。

よくあるご質問

空き家バンクの謝礼金は、売れなくてももらえるのですか?

物件の登録が完了し、インターネット上に公表された時点で交付されると姫路市は案内しています。買主が見つかることは条件になっていません。ただし対象は市街化調整区域または都市計画区域外にある戸建ての空き家に限られますので、まずお持ちの物件がどの区域にあるかを確かめるところから始まります。区域の確認は当社が行います。

閉栓証明書はどこでもらえますか?

市役所ではなく、契約していた電力会社またはガス会社に依頼します。会社によって書類の名称や申込方法が違いますので、お客さま窓口に「閉栓した日を証明する書類がほしい」とお伝えください。どこと契約していたか分からない場合は、家に残っている検針票や請求書、通帳の引き落とし履歴が手がかりになります。発行が難しい場合は、宅地建物取引業者が空き家として広告していることを証する書面でも足りることになっていますので、その時点でご相談ください。

解体費用の補助金は、いつでも申請できますか?

年度ごとに受付期間が決まっており、令和8年度分は6月11日で受付を終了しています。次の年度の案内が出る時期を見ておく必要があります。また、まだ人が住める状態の家は対象になりません。腐朽や破損が著しい、周辺に危険が及ぶといった要件を市が判断します。

市街化調整区域の家でも相談できますか?

お受けしています。建て替えができるかどうかは物件ごとの条件によって変わりますので、そこを調べたうえでご案内します。姫路市の場合、市街化調整区域と都市計画区域外の戸建ては空き家バンクの謝礼金の対象にもなりますので、売り出し方とあわせてご提案できます。

姫路市には、市がやっている空き家の相談会はありますか?

あります。姫路市は空き家無料相談会を開いており、不動産鑑定士・弁護士・司法書士・土地家屋調査士といった専門家に1組1時間ほど相談できます。相談会での面談は無料です。定員が各回4人と少なく、先着順で締め切られますので、市のページで次回の案内をご確認ください。相談後に手続きを依頼する場合は、別途費用がかかることがあります。

3,000万円の控除の確認書は、いつ申請すればいいですか?

売買が済んで、家屋の取壊しや耐震改修が終わってからの申請になります。姫路市の交付は1週間から2週間が目安で、確定申告の時期はさらにかかることがあります。確定申告の期限から逆算して動く必要がありますので、売却の日程が決まった段階で当社からもご案内いたします。

明石・加古川の訳あり不動産、まずはご相談ください

「売るかどうか迷っている段階」でも大丈夫です。買取と仲介、どちらで進めた場合の金額も比べられます。他社で断られた物件のご相談も歓迎です。