明石市で相続した空き家を売る|3,000万円控除の確認書と、売る前に調べること【西明石・大久保・魚住】
「明石は人気の街だから、実家もすぐ売れるでしょ」——ご家族や知人からそう言われた方は多いと思います。たしかに明石市は人気があり、住まいを探す方の多い街です。ただ、相続した実家がそのまま売れるかというと、確認しておきたいことがいくつかあります。
この記事では、明石市で相続した空き家・古い実家を売るときに当社が確認していることと、明石市の手続きで知っておいていただきたい点をお話しします。当社は明石市魚住町に事務所があり、市内全域のご相談をお受けしています。
明石で確認することになりやすい5つのこと
明石市は、JR・山陽電車の沿線に住宅地が広がり、昭和の時代に開発された住宅地も多く残っています。そのため、売却の前に調べることも、いくつか決まったものが出てきます。いずれも当社が現地と役所で確認する内容です。
| よくある事情 | 当社が確認すること |
|---|---|
| 前面道路が狭い | 古い住宅地に多い。車が入るか、建て替えができる道路かを確認する |
| 再建築不可と言われた | 本当にそうなのか、あらためて調べ直す。建て替えできると分かることもある |
| 隣地との境界がはっきりしない | 塀や庭木の越境も含めて、引き渡し前に整理が必要な場合がある |
| 空いている期間が長い | 雨漏りやシロアリの被害が進んでいることがある。傷みの程度で売り方が変わる |
| 荷物が残っている | そのまま売れる方法があるので、片付けの前にご相談を |
とくに道の狭さは、明石でよくご相談をいただく事情です。前面道路の条件によっては建て替えに制限がかかりますが、「昔そう聞いた」というだけで諦めるのは早く、調べ直したら建て替えできたというケースもあります(再建築不可の記事)。建物の傷みについては傾いた家・雨漏りする家の記事、荷物の話は荷物が残ったままの家の記事でお話ししています。

古い家を探している買主さまもいます
相続した実家が空き家のまま何年も経っていると、「こんな古い家は売れない」と思われている方が多くいらっしゃいます。ですが、古い家を探している買主さまは実際にいらっしゃいます。直して住みたいという方、ご自身で手を入れながら暮らしたいという方。当社のように買い取って直し、次に住む方へつなぐ会社もあります。
建物として使うのが難しい場合には、古家付きの土地として売る、解体して更地で売るという進め方になります。どの売り方が向いているかは、建物の傷み具合と場所によって変わります。仲介と買取の違いはこちらの記事でお話ししています。
実家の状態から、進め方の見当を付ける
ご相談をいただいたとき、当社が最初に考えるのは「どの売り方が向いているか」です。大まかには次のように分かれます。
| 実家の状態 | 向いている進め方 |
|---|---|
| 建物の傷みが少ない | 仲介で買主さまを探す。時間をかけられるなら、売値は伸びやすい |
| 道路の条件が難しい/傷みが進んでいる | 買取、または隣地の方への打診も含めて考える |
| どちらか分からない/ご家族で意見が割れている | 買取と仲介、両方の金額を並べるところから。金額が出ると話し合いが進みます |
3つ目が、実際にはいちばん多いかもしれません。ご兄弟で「売る・売らない」の意見が分かれているとき、いくらになるのか分からないままでは話が前に進みません。金額という共通の材料があると、家族での話し合いは進めやすくなります。
3,000万円控除を使うなら、市の確認書は早めに
相続した空き家を売って利益が出たとき、条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例があります(空き家の3,000万円控除の記事)。
この特例を使うには、市が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が必要です。亡くなった方がその家に住んでいたこと、ほかに住んでいた人がいなかったことを市が確認する書類で、確定申告のときに添付します。明石市では都市局住宅課が窓口です。
ここで押さえておきたいのが、申請から発行まで通常1週間程度かかると明石市が案内していること、そして売却後でないと用意できない書類があることです。明石市の案内では、譲渡後の土地の全部事項証明書の提出が求められています。つまり、引き渡しが済んでから申請することになり、そこから1週間ほど待つ流れになります。
確定申告の期限が迫ってから慌てないよう、この特例を使えそうな物件かどうかは、売り出す前の段階で見当を付けておきたいところです。ご相談いただいた際に、当社からもお声がけいたします。

確認書に添える書類は市町村によって差があります。たとえば姫路市は上下水道局が水道の使用廃止届出書を発行していないため、電気またはガスの閉栓証明書を求めています。市をまたいで物件をお持ちの方は、それぞれの窓口の決まりをご確認ください。
明石市で使える補助は、多くありません
空き家の売却を考えるとき、「解体費用の補助はないだろうか」と調べられる方は多いと思います。調べた結果をそのままお伝えします。執筆時点で確認した範囲では、明石市に空き家の解体費へ使える市独自の補助は見当たりません。
市の住宅リフォーム助成は、明石市に住民登録があって居住している方が対象で、工事費の10%以内・上限10万円。2026年度の募集は5月で締め切られています。空き家を売る場面で使えるものではありません。
また、兵庫県の空き家活用支援事業は、神戸市・姫路市・尼崎市・西宮市・明石市を除く市町が対象とされており、明石市は原則として対象外です(明石舞子住宅団地の区域のみ、用途を限って対象とされています)。この制度は改修費が対象で、解体費は元々含まれていません。
制度は年度で変わります。当社にご相談いただいた場合は、その時点で使えそうな制度をご案内いたします。
空き家のまま置いておくと
明石市には空家等の適正な管理に関する条例があり、平成27年から施行されています。適正に管理されていない空き家については、市の建築安全課が窓口になっています。近隣の方から市へ相談が入ることもあります。
建物が傷んで危険な状態になると、行政からの指導や、固定資産税の負担が変わる話につながります(空き家を放置したときの税金とリスクの記事)。遠方にお住まいで手が回らない場合の管理については、空き家の管理の記事をご覧ください。
相続した実家を売るまでの順番
相続した家を売るには順番があります。名義がご本人に移っていないと売買ができないので、まず登記です。
相続登記は2024年4月から義務になっており、義務化より前に起きた相続も対象で、期限は2027年3月31日とされています(相続登記の記事)。名義が祖父のままなど、相続が重なっている場合は手順が変わります(数次相続の記事)。ご兄弟で相続された場合は共有名義の記事もご覧ください。
登記から引き渡しまでの流れ全体は、相続した空き家を売る手順の記事に整理しています。
近隣の市区についても、同じようにまとめています。神戸市西区で相続した空き家を売る記事では、神戸市の解体補助(最大60万円)や、3,000万円控除の確認書の窓口についてお話ししています。
近隣の播磨町についても播磨町で相続した空き家を売る記事にまとめています。町独自の補助制度と、区域によっては空き家の届出が必要になることをお話ししています。
当社にできること
当社の事務所は明石市魚住町にあります。現地にすぐ行けること、近隣への配慮が必要な場面で動きやすいこと——地元だからお手伝いできる部分があります。市内全域のご相談をお受けしており、仲介と買取の両方を扱っています。
現地を見せていただければ、建物の傷み具合や道路の付き方から、そのまま売る・解体して土地として売る・買い取るのどれが向いているかをお話しします。遠方にお住まいで現地に行けない場合も、こちらで確認してご報告します。
お隣の加古川市の物件については、市の補助制度も含めて加古川市で相続した空き家を売る記事にまとめています。
ご相談の際、次のものがお手元にあると、より具体的なお話ができます。おそろいでなくても構いません。
- 固定資産税の納税通知書(毎年届くもの。土地と建物の情報が載っています)
- 外観と前面道路の写真(帰省されたときにスマートフォンで撮ったもので構いません)
- 権利証(登記識別情報)が手元にあるかどうか(見つからない場合も売却はできますので、その旨だけお知らせください)

明石のご実家について、まだ売ると決めていない、査定だけ、という段階のご相談でも構いません。お気軽にどうぞ。
まとめ
明石市で相続した空き家は、建物が古くても買主さまを探せます。直して住みたいという方もいれば、土地として見る方もいらっしゃいます。前面道路の幅、境界、建物の傷み具合——売り方が変わる要素はいくつかありますが、これらは当社が現地と役所で調べます。売主さまにお調べいただく必要はありません。
手続きの面では、3,000万円の控除を使う場合に市の確認書が必要になり、発行までに1週間ほどかかります。売却後でないと用意できない書類もあるので、申告の期限から逆算して動いてください。名義の整理(相続登記)は、売却の前に必ず必要になります。
ご確認ください
この記事の記載は執筆時点のものです。制度の内容・要件・窓口は変更される場合がありますので、手続きの際は明石市の担当課にご確認ください。3,000万円控除が使えるかどうかは個別の要件によりますので、税務署または税理士にご確認ください。地域の様子に関する記載は当社がご相談を受けてきた範囲での傾向であり、すべての物件に当てはまるものではありません。記事中の画像はイメージです。
よくある質問
3,000万円控除の確認書は、明石市のどこでもらえますか?
明石市では都市局住宅課が窓口です。申請から発行まで通常1週間程度かかると案内されています。また、譲渡後の土地の全部事項証明書が必要とされているため、引き渡しが済んでからの申請になります。確定申告の時期から逆算して動いてください。
確認書はいつ申請すればいいですか?
売却して引き渡しが済んだあとです。ただし、そもそも特例が使える物件かどうかは、売り出す前に見当が付きます。要件を満たさないまま売ってしまうと後から取り返しがつかないため、売却の相談の段階で確認しておくことをおすすめします。
明石市に空き家の解体費用の補助はありますか?
執筆時点で確認した範囲では、明石市に空き家の解体費へ使える市独自の補助は見当たりません。市の住宅リフォーム助成は市内に住民登録があり居住している方が対象で、2026年度の募集は終了しています。兵庫県の空き家活用支援事業も明石市は原則対象外とされており、改修費が対象で解体費は含まれていません。制度は年度で変わりますので、最新の状況は市の窓口にご確認ください。
空き家のまま置いておくと、市から連絡が来ることはありますか?
明石市には空家等の適正な管理に関する条例があり、適正に管理されていない空き家については建築安全課が窓口になっています。近隣の方から市へ相談が入ることもあります。庭木や建物の傷みが気になる状態でしたら、早めに手を打つほうが選択肢が広がります。
実家が再建築不可かもしれません。売れませんか?
まず、本当に再建築不可なのかを調べ直します。「昔そう聞いた」というだけで、実際は建て替えができると分かることもあります。仮に再建築不可であっても売る方法はありますので、あきらめる前にご相談ください。
加古川市の実家についても相談できますか?
お受けしています。加古川市には市独自の補助制度があり、明石市とは手続きも変わりますので、加古川市の物件については別の記事にまとめています。どちらの市の物件でも、まずは場所と状態を教えてください。
「売るかどうか迷っている段階」でも大丈夫です。買取と仲介、どちらで進めた場合の金額も比べられます。他社で断られた物件のご相談も歓迎です。
