播磨町で相続した空き家を売る|町の補助制度と、上野添・北野添の届出
播磨町のご実家を相続された方から、ご相談をいただきます。町の面積は兵庫県でいちばん小さいのですが、家ごとの事情はひとつずつ違います。
ここでは、播磨町で相続した空き家を売るときに確認しておきたいことを、町の制度と合わせてお話しします。上野添・北野添にお持ちの方に関わる届出のことも取り上げます。
播磨町の家を売る前に、当社が確認すること
当社は播磨町の全域でご相談をお受けしています。売り出す前には、次のような点を調べます。
| 確認する項目 | 当社が確認すること |
|---|---|
| 前面道路の幅 | 播磨町では道の狭い物件がよくあります。車が入るか、建て替えができる道路かを確認する |
| 隣地との境界 | 塀や庭木の越境も含めて、引き渡し前に整理が必要な場合がある |
| 建物の傷み | 空いている期間が長いと、雨漏りやシロアリの被害が進んでいることがある |
| 空家等活用促進特別区域かどうか | 上野添・北野添の一部が指定されており、区域内の空き家には町への届出が必要になる |
| 増築の記録 | 建てたあとに部屋を足していると、登記や建築確認と現況が合わないことがある |
いずれも当社が現地と役所で調べます。売主さまにお調べいただく必要はありません。道が狭い物件については車が入らない・停められない家の記事、道路の幅が4メートルに足りない場合はセットバックの記事でもお話ししています。

上野添・北野添の空き家には、町への届出が必要です
播磨町は令和6年1月19日、上野添・北野添の地区に空家等活用促進特別区域を指定しました。区域は、上野添1丁目・2丁目・3丁目、北野添2丁目・3丁目の全部と、北野添1丁目の一部です。
この区域内で空き家をお持ちの方には、町に空家情報(今の利用状況や、今後どうするお考えか)を届け出る義務が生じます。届出の対象になるのは、年間を通じて人が住んでいない一戸建て、年に1か月未満しか使っていない一戸建て、物置としてしか使っていない一戸建てです。
「届出」と聞くと身構えてしまいますが、町が空き家の利活用を後押しするための制度で、届け出た方には相談対応や専門業者の紹介といったサポートが用意されています。あとで触れる空き家活用支援事業補助金も、この区域内の物件については届出が済んでいることが条件になっています。
ご自宅がこの区域に入っているかどうかは、当社が確認いたします。
古い家でも、住みたいという方はいらっしゃいます
「築年数が古いから、建物には値段がつかない」——そう思われている方は多くいらっしゃいます。実際には、古い家を探している買主さまもいらっしゃいます。
中古の戸建てを買って、水回りや内装を自分たちの好みに変えていく買主さまは珍しくありません。壁や床をご自身で手がける方もいらっしゃいます。当社のように、買い取って直したうえで次に住む方へつなぐ会社もあります。
傷みが進んでいて建物として使えない場合には、古家付きの土地として売り出す方法と、解体して更地にしてから売り出す方法があります。どちらを選ぶかは、傷み具合と、どんな方がその土地を探しているかによって変わります。現地を見てから、買取の金額と、仲介で売り出す場合の価格の両方をお伝えします。売り方の違いは買取と仲介の比較記事でお話ししています。

播磨町の補助制度は2つ。どちらも要件がはっきり決まっています
播磨町には空き家に関する補助制度が2つあります。どちらも要件がはっきり決まっていますので、当てはまるかどうかを先に確かめることになります。
老朽危険空き家除却支援事業補助金(限度額133万2千円)
倒れるおそれのある空き家を解体する場合の補助です。補助率は対象経費の3分の2、限度額は1,332,000円と、金額としては大きい制度です。
ただし要件が絞られています。1年以上使われていない居住用の建物であること、町の判定基準による評点が100点以上であること、周辺に危険を及ぼすおそれがあり適正管理の指導を受けていること、そして所有者とその配偶者が住民税非課税であること。この最後の条件で対象が限られます。当てはまりそうな場合は、都市計画課への事前調査の申し込みからお手伝いいたします。
詳しくは播磨町の老朽危険空き家除却支援事業のページをご覧ください。解体費用の目安は木造住宅の解体費用の記事にまとめています。
空き家活用支援事業補助金(住宅型で最大180万〜255万円)
こちらは空き家を買って住む方が使う制度です。売主さまが直接申請するものではありませんが、「補助が使える物件です」とお伝えできることは、売り出すうえで意味があります。
対象になるのは、空き家の期間が6か月以上、築20年以上、水回りの設備が10年以上更新されていない戸建て住宅です。旧耐震基準の建物は耐震性の確保が必要になります。改修の内容によって補助率は60〜85パーセント、住宅型で最大180万円から255万円とされています。申請できるのは、その空き家を取得して10年以上ご自身で使う方で、前年の所得が1,200万円以下であることなどの条件があります。
令和8年度の受付期間は令和8年4月13日から12月10日までですが、町の案内によると、令和8年9月時点で兵庫県の空き家活用支援事業の予算が上限に達したため、交付申請の受付を停止しています。申請をお考えの方は、播磨町の都市計画課にお問い合わせください。要件は播磨町の空き家活用支援事業のページでご確認ください。
3,000万円の控除に必要な「確認書」は、播磨町では都市計画課が窓口です
相続した空き家を売って一定の要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。この特例を使うには、市町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」が要ります。
播磨町の窓口は都市計画課です。申請書の様式は、売り方(耐震基準に適合させて売ったか、取り壊してから売ったか)によって3種類に分かれています。確定申告の前に交付を受けておく必要がありますので、売却の日程が見えてきた段階で当社からもお声がけいたします。
この確認書は、市町ごとに窓口も日数も違います。明石市は都市局住宅課で1週間程度、加古川市は住宅政策課、神戸市は安全対策課で2週間程度です。控除そのものの要件は空き家の3,000万円控除の記事でお話ししています。

相続した家を売るまでの順番
相続した家は、名義が亡くなった方のままでも、相続人が売主として売買契約を結ぶことはできます(民法896条)。ただし、売買の当日に所有権を買主さまへ移す登記は亡くなった方の名義からは直接できませんので、その前に相続人への名義の変更(相続登記)が済んでいる必要があります。
| 順番 | すること |
|---|---|
| 1. 名義の確認 | 登記簿で今の名義人を確認する。祖父母の代のままになっていることもある |
| 2. 遺産分割の話し合い | 相続人が複数いる場合は、誰が引き継ぐかを決める |
| 3. 相続登記 | 司法書士に依頼して名義を移す。2024年4月から義務化されている |
| 4. 査定・売り出し | 登記を待たずに査定は承ります |
| 5. 契約・引き渡し | 司法書士が立ち会い、名義の移転と代金の受け渡しを同じ日に行う |
相続登記は2024年4月から義務になり、相続を知った日から3年以内の申請が求められています。詳しくは相続登記の義務化の記事をご覧ください。
播磨町の売却で、当社がお手伝いできること
区域の確認、道路と境界の調査、建物の状態の点検まで当社で行い、そのうえで買取と仲介の両方でご案内いたします。片付けが済んでいない家も、荷物が残ったままの状態から承っています。現況渡しという形で、今のままお引き渡しいただける場合もあります。
遠方にお住まいで、しばらく家を見に行けていないという方も少なくありません。草木や建物の管理については空き家の管理の記事にまとめています。
ご相談の際、次のものがお手元にあると、より具体的なお話ができます。おそろいでなくても構いません。
- 登記識別情報または権利証
- 固定資産税の納税通知書
- 建てたときの図面
- 家の中と外の写真(帰省されたときにスマートフォンで撮ったもので構いません)
まだ売ると決めていない、査定だけ、という段階のご相談でも構いません。播磨町の物件について、道路と区域の条件を調べたうえでご案内いたします。
ご確認ください
この記事の記載は執筆時点のものです。補助制度の内容・金額・受付期間・要件は変更される場合があり、予算に達した時点で受付が終了します。制度を利用される場合は、必ず播磨町の担当課にご確認のうえ、工事の着手前にお手続きください。空家等活用促進特別区域の範囲および届出の要否は、町の指定によります。3,000万円の特別控除については、要件を満たすかどうかを税務署が判断します。記事中の画像はイメージです。
よくあるご質問
上野添の空き家を相続しました。届出はどこにすればいいですか?
播磨町の都市計画課が窓口です。空家等活用促進特別区域に指定されている上野添1〜3丁目、北野添2〜3丁目の全部と北野添1丁目の一部では、年間を通じて人が住んでいない一戸建てなどについて、利用状況や今後の活用のお考えを町に届け出ることになっています。区域に入っているかどうかも含めて、当社が町に確認いたします。
播磨町に解体費用の補助はありますか?
老朽危険空き家除却支援事業補助金があります。対象経費の3分の2、限度額1,332,000円です。ただし1年以上使われていない居住用の建物であること、町の判定で評点100点以上であること、所有者とその配偶者が住民税非課税であることなどの要件があり、対象は限られます。まず都市計画課に事前調査を申し込むところから始まります。
買う人が使える補助はありますか?
空き家活用支援事業補助金があります。築20年以上で水回りが10年以上更新されていない戸建てを取得し、10年以上ご自身で使う方が対象で、住宅型では最大180万円から255万円とされています。売主さまご自身が使う制度ではありませんが、売り出しの際に買主さまへお伝えできる材料になります。
3,000万円の特別控除の確認書は、播磨町ではどこに申請しますか?
都市計画課です。申請書の様式は、耐震基準に適合させて売った場合、取り壊してから売った場合など、売り方によって3種類に分かれています。確定申告の前に交付を受けておく必要がありますので、売却の日程が決まった段階でご準備ください。
家の前の道が狭くて、車が入りません。売れますか?
道が狭くて車が入らない家も、当社でお預かりしています。播磨町では道の狭い物件がよくあり、もともとそういう物件だと分かったうえで見に来られる方や、近くに駐車場を借りて住まれる方もいらっしゃいます。道路の幅が4メートルに足りない場合は、建て替えのときにセットバックが必要になりますので、そこも含めて調べたうえで、その家に合った売り方をご提案いたします。
播磨町に空き家バンクはありますか?
播磨町は空家等バンク制度を設けており、登録された物件は町のホームページで公開されています。空き家バンクへの登録と、不動産会社にご依頼いただく売却は別の方法です。どちらが向いているかは、物件の状態とご希望の時期によりますので、ご相談のときにご説明いたします。
「売るかどうか迷っている段階」でも大丈夫です。買取と仲介、どちらで進めた場合の金額も比べられます。他社で断られた物件のご相談も歓迎です。
