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訳あり不動産

孤独死があった家の売却|特殊清掃と片づけの進め方、告知の分かれ目【明石市・加古川市】

公開日:2026年9月3日 更新日:2026年10月3日

ひとり暮らしをしていた親が、自宅で亡くなった。見つかるまでに日数が経ってしまった。家をどうするか考えなければいけないのに、部屋の中はそのままで、何から手をつければいいのか分からない。

いちばん多いご質問から先にお答えします。特殊清掃や片づけが済んでいなくても、家の売却のご相談はしていただけます。当社にお越しになる方は、清掃が終わってからの方も、これからという方も、どちらもいらっしゃいます。順番が決まっているわけではありません。この記事では、清掃と片づけの違い、業者を選ぶときに確かめる一点、告知が要るかどうかの分かれ目、そして名義の手続きとの前後関係を、明石市と加古川市の公式情報を引きながら順に見ていきます。

この記事で分かること

  • 清掃の前でも売却の相談ができる理由
  • 「特殊清掃」と「家財の片づけ」は別の作業だということ
  • 片づけを頼む業者で、まず確かめる一点(市の許可)
  • 告知が要るかどうかを分けるもの
  • 名義の手続きと、清掃・売却の前後関係

清掃の前でも、ご相談いただけます

「部屋をきれいにしてからでないと、不動産会社に見せられない」と考える方は多くいらっしゃいます。清掃が済んでいない段階でも、売却のお話はできます。

先にお聞かせいただければ、清掃の費用をかけずに売る形があるかどうかを、業者に頼む前にお伝えできます。当社が買い取る場合は、室内をそのままにしてお引き渡しいただけるためです。

自宅で亡くなるひとり暮らしの方は、年間7万人を超えています

ご自分の家だけに起きたことのように思えてしまいますが、そうではありません。警察庁が2026年3月に公表した統計によると、令和7年(2025年)に警察が取り扱ったご遺体は20万4,562体で、そのうち自宅で亡くなったひとり暮らしの方は7万6,941人でした。全体の37.6%にあたります。年齢では65歳以上が5万8,919人と、およそ4分の3を占めます。

亡くなってから見つかるまでの日数も、同じ統計に出ています。

亡くなってから発見までの日数 人数 割合
0〜1日 28,398人 36.9%
2〜3日 15,865人 20.6%
4〜7日 10,456人 13.6%
8〜14日 7,570人 9.8%
15〜30日 7,504人 9.8%
31日以上 7,148人 9.3%

※31日以上は、警察庁の区分(31〜90日/91〜180日/181〜365日/366日以上)を合計したものです。

3日以内に見つかった方が57.5%で、半数を超えます。日数が短ければ室内に影響が残らないことも多く、その場合は特殊清掃をしないまま通常の片づけだけで済みます。告知が要るかどうかも、この特殊清掃をしたかどうかで分かれます。くわしくは後半でご説明します。ご自分の家がどちらにあたるかで、この先の進め方が変わります。

出典:警察庁「令和7年中における死体取扱状況(警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者)について」

「特殊清掃」と「家財の片づけ」は、別の作業です

ひとまとめに語られがちですが、頼む先も費用の決まり方も違います。分けて考えると、どちらをどこまで頼むのかを決められます。

和室で家財を段ボールに整理しているスタッフのイメージ

特殊清掃

亡くなった場所とその周りについて、においや汚れを取り除き、元の状態に戻すための作業です。床材や壁紙の張り替え、床下まで及ぶ場合は下地の交換まで行うこともあります。どこまでやるかは、日数や部屋の造りによって変わるため、現地を見てもらわないと決まりません。

家財の片づけ

家具・衣類・食器・書類など、家の中に残っている物を運び出して処分する作業です。こちらは孤独死の場合に限らず、空き家をお売りになるときには必ず出てくる話です。処分費の考え方や、そのまま残して売る選択肢については荷物が残ったままの家は売れる?残置物の処分費と売り方の選択肢で詳しくご説明しています。

片づけを頼む業者は、市の許可があるかどうかで見分けます

ここが、業者選びでいちばん確かめやすい一点です。家の片づけで出た大量の家財は「ごみ」として扱われ、これを運んで処分するには、市区町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が要ります。環境省は、市区町村の許可を受けずに回収している業者を「無許可業者」と呼び、家庭の廃棄物の処分に利用しないよう呼びかけています。回収された物が不法投棄された事例や、高額な処理料金を請求された事例が報告されているためです。

明石市と加古川市は、それぞれ公式サイトで許可業者の一覧を出しています。

市 市が案内している方法 一覧の掲載先
明石市 引越しなどで家庭から出る「一時多量ごみ」は、地域のごみステーションには出せません。一般廃棄物収集運搬許可業者に依頼して持ち込みます。収集運搬料金は業者ごとに異なります。 明石市「一般廃棄物収集運搬許可業者一覧」
加古川市 ご自身でエコクリーンピアはりまへ持ち込むか、有料で市の許可業者に収集・運搬を依頼します。 加古川市「一般廃棄物処理業(収集・運搬)許可業者一覧」

頼もうとしている業者の名前が一覧にあるかどうかは、ご自身で調べられます。名前が見当たらないときは、どこの許可を持っているかを聞いてみてください。

自治体のサイトで許可業者の一覧を確認している様子のイメージ

出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」

費用の面では、国民生活センターが遺品整理サービスの相談事例を公表しています。多いのは「見積もりの内容が細かく説明されなかった」「あとから追加費用を請求された」「遺族の同意なく処分された」という3つです。同センターは、契約内容の明細書を受け取ること、遺品として残すものと処分するものの区別をはっきり伝えておくことを呼びかけています。作業に立ち会えないときは、残してほしい物を書いた紙を渡しておくと行き違いが減ります。

出典:国民生活センター「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」

告知が要るかどうかは、経った日数ではなく「特殊清掃をしたか」で分かれます

「もう何年も経っているから言わなくていい」と考えている方がいらっしゃいますが、国のガイドラインはそういう分け方をしていません。

国土交通省は2021年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」をまとめています。そこでは、老衰や持病による病死といった自然死は、住宅で起こることが当然に予想されるものとして、原則告げなくてよいと整理されています。ひとり暮らしの方が自宅で亡くなったこと自体は、それだけで告知の対象になるわけではありません。

分かれ目はここです。ガイドラインは、特殊清掃や大規模リフォームが行われた場合には、買主が契約するかどうかの判断に重要な影響を及ぼす可能性があるとしています。つまり自然死であっても、特殊清掃を行ったのであれば、告げる側になります。

あわせて、次の2点も覚えておくと迷いません。

  • お名前・年齢・住所・ご家族の構成・亡くなった状況までは、告げる必要がありません。ガイドラインにそう書かれています。全部を話さなければいけないわけではありません。
  • 「おおむね3年」という目安は、賃貸だけのものです。売るときのほうには、そうした年数の区切りが置かれていません。3年たったから言わなくてよい、とはなりません。

何をどこまで伝えるかは、事故物件の告知、どこまで話す?国のガイドラインと「売主がやること」で一問ずつ整理しています。判断に迷うところは、当社がガイドラインに沿ってご説明します。

出典:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」(PDF)

清掃してから売るか、そのままの状態で売るか

どちらの形も当社で扱っています。違いは、清掃の費用を誰が出すかです。

清掃してから売る場合。費用は売主さまのご負担になります。ただ、告知が要るかどうかは清掃をしたかどうかで決まるため、きれいにしたから告げなくてよくなる、ということにはなりません。

そのままの状態でお売りになる場合。当社が買い取る形なら、清掃をせずにお引き渡しいただけます。清掃にかかる分は、買取の金額に反映されます。

片づけと清掃を終えた部屋のイメージ

どちらがよいかは、建物の状態と立地で変わります。当社では、買い取る場合と仲介でお売りになる場合の両方の金額をお出ししてから、進め方を決めていただいています。金額の比べ方そのものは買取と仲介どっちが得?金額・期間・手間で比べる選び方をご覧ください。

なお、建物を解体して土地としてお売りになる道もあります。解体費の目安は木造住宅の解体費用はいくら?30坪の目安と高くなる条件にまとめています。

名義の手続きと、清掃・売却の前後関係

家を売るには、名義を相続人に変えておく必要があります。この相続登記は2024年4月から義務になり、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内という期限が定められました。清掃や片づけと並行して進められるので、どちらかが終わるのを待つ必要はありません。手続きの中身は相続登記とは?義務化の期限・費用・手続きの流れでご説明しています。

税金のほうにも期限があります。亡くなった方がひとりで住んでいた家を相続して売る場合、一定の要件を満たすと譲渡所得から3,000万円を差し引ける特例があります。ひとりで住んでいた家を相続した場合が対象なので、孤独死のあった戸建てはこの要件にあてはまることがほとんどです。ただしマンション(区分所有建物)は対象外です。相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。清掃をどうするか考えている間にも、この期限は近づきます。要件は空き家の3,000万円控除とは?要件と期限のまとめにまとめています。

明石市・加古川市周辺での、当社の関わり方

当社は明石市に事務所を置く不動産会社です。

孤独死のご相談としてはマンションのものが多く、清掃が終わってからお越しになる方も、これからという方も、どちらもいらっしゃいます。どちらでもお話を伺っています。

マンションの部屋の場合に戸建てと違ってくるところ(告知の範囲・管理組合への届出・管理費の精算)は、マンションの事故物件は戸建てと何が違う?告知の範囲・管理組合への届出・管理費の精算でご説明しています。

特殊清掃と家財の片づけは、当社が請け負う仕事ではありません。ご紹介できる提携先があります。ご契約は売主さまと業者との間で結んでいただきます。

売り方は、当社が買い取る形と、仲介でお探しする形の両方を扱っています。金額を並べてご覧いただいてから、どちらで進めるかを決めていただけます。

告知については、伺ったことを国土交通省のガイドラインに当てはめて、どこまでを買主さまにお伝えするのかをご説明します。ご事情を無理にお聞きすることはいたしません。話せる範囲でお話しください。

ご相談前に、あると話が早いもの

  • 物件の場所が分かるもの(固定資産税の納税通知書など)
  • いつ頃のことだったか、分かる範囲のメモ
  • 特殊清掃をした場合は、その時期と、どこまで行ったかの記録や領収書
  • 室内の写真(撮れる範囲で。撮れなくても差し支えありません)

揃っていないものがあっても、そのままお越しください。

誰にも言えないまま、抱え込まないでください

身内にも言いづらい、近所に知られたくない。そう思いながら何か月も動けずにいる方がいらっしゃいます。ただ、さきほどの3,000万円の特例には相続から3年という期限があり、清掃をするかどうかでも告知の扱いが変わります。どちらも、売ると決める前に確かめておけることです。

秘密は厳守します。

ご確認ください

この記事は2026年9月時点の公表資料をもとにしています。家財の片づけを頼む業者の許可は市ごとに出ているもので、取扱いが変わることがあります。告知が要るかどうかは、国土交通省のガイドラインに沿って一件ずつ判断しますので、この記事のとおりになるとは限りません。記事中の画像はイメージです。

よくあるご質問

Q. 片づけの業者に見積もりを頼む前に、確かめておくことはありますか。
A. 市の一般廃棄物収集運搬業の許可を持っているかどうかです。明石市も加古川市も、許可業者の一覧を公式サイトに載せています。あわせて、明細の入った見積書を出してもらうこと、残しておきたい物を先に伝えておくことの2つで、行き違いはかなり減ります。

Q. 清掃の業者をもう手配してしまいました。今から相談しても遅いですか。
A. 遅くありません。作業が始まる前であれば、どこまでやるかを見直せることがあります。すでに終わっている場合も、いつ・どこまで行ったかを教えていただければ、そこから売り方をお考えいただけます。

Q. 特殊清掃をすると、必ず告知が必要になりますか。
A. 国土交通省のガイドラインでは、特殊清掃や大規模リフォームが行われた場合、買主の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるとされています。自然死であっても告げる側になります。ただし告げる内容は限られていて、お名前や亡くなった状況までは要りません。

Q. 清掃の費用は、売主が先に払うことになりますか。
A. 清掃をしてからお売りになる場合は、売主さまのご負担になります。そのままの状態で当社が買い取る形をお選びいただければ、清掃をせずにお引き渡しいただけます。その分は買取の金額に見込まれるため、両方の金額を並べてご覧いただいてから決めていただいています。

Q. マンションでも相談できますか。
A. お受けしています。戸建てと同じように、清掃前でも清掃後でもお話を伺います。

Q. 相続の名義変更がまだです。先に済ませるべきですか。
A. お引き渡しまでに相続人の名義になっていれば売却は進められるので、清掃や片づけと並行して手続きしていただけます。相続登記の3年の期限は、売却が進んでいるかどうかとは関係なく来ます。

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