住宅ローンが払えない・滞納しそうなときの選択肢|任意売却とは?競売との違いと進め方【明石市・加古川市】
収入が減って返済が苦しくなった、数か月ぶんを滞納してしまった、金融機関から督促の通知が届いた——。住宅ローンの返済が難しくなると、不安で「何から手をつければいいか分からない」状態になりがちです。
まず知っておいてほしいのは、早めに動くほど、選べる道が多く残るということです。返済方法を見直して立て直せることもありますし、どうしても難しいときには「任意売却」という方法もあります。この記事では、返済が苦しくなったときの最初の相談先から、任意売却とは何か、競売との違いまでを、公的機関の案内をもとに、明石・加古川周辺の目線で整理します。

まず、返済が苦しくなったら借入先に相談を
返済が厳しいと感じたら、放置せず、まずは借入先の金融機関に相談することがすすめられています。住宅金融支援機構は、返済でお困りの方に向けて「返済方法の変更メニュー」を用意していると案内しています。たとえば、返済期間を延ばす、一定期間だけ返済額を減らす、ボーナス返済を見直す、といった方法です(手数料はかからないとされています)。くわしくは住宅金融支援機構「月々の返済でお困りになったとき」をご確認ください。
返済方法の見直しで持ち直せるなら、家を手放す必要はありません。売却を考えるのは、こうした方法でも継続が難しいと分かってから、という順番で大丈夫です。
それでも継続が難しいとき——任意売却という方法
返済の継続がどうしても難しい場合の選択肢のひとつが「任意売却」です。住宅金融支援機構の説明では、任意売却は、残っている住宅ローンを売却代金で返しきれない状況で、債権者(お金を貸している側)の同意を得て、通常の不動産取引として住宅を売る方法とされています。競売と違って一般の売買として売れるため、機構は「一般的に競売より高値で売却できることが期待できる」と案内しています(住宅金融支援機構「融資住宅等の任意売却」)。
おおまかな手続きの流れ
機構の案内では、任意売却はおおよそ次のような流れで進みます。
- 借入先へ相談し、任意売却の申し出をする
- 物件の調査・査定
- 売り出す価格の確認
- 不動産会社と媒介契約
- 販売活動(買い手を探す)
- 抵当権を抹消するための審査
- 売買契約
- 決済(引き渡し・代金の精算)
大切なのは、任意売却には債権者の同意が前提になる点です。自分だけの判断では進められないため、借入先や、任意売却の実務に詳しい専門家と早めに相談しながら進めることになります。
任意売却と競売は、何が違う?
返済が止まったまま何も手を打たないと、最終的には「競売」に進むことがあります。競売は、裁判所を通じて不動産を強制的に売る手続きで、期間を定めた入札を経て、最も高い価格を付けた人に売られます(裁判所 不動産競売物件情報サイト(BIT))。同じ「家を売る」でも、任意売却と競売では進み方が大きく違います。
2つの違いをひと目で
| くらべる点 | 任意売却 | 競売 |
|---|---|---|
| 売り方 | 通常の不動産取引として売る | 裁判所を通じた強制的な売却 |
| 価格の傾向 | 競売より高値が期待できると案内されている | 市場より安くなりやすいとされる |
| 周囲への知られやすさ | 通常の売却として進むため広く公にはなりにくい | 入札のため物件情報が公告される |
| 引っ越しの時期 | 相談しながら調整の余地がある | 手続きに沿って進むため選びにくい |
| 必要なこと | 債権者の同意と、動くための時間の余裕 | —(手続きは裁判所側で進む) |
競売か任意売却かで手取りや引っ越しの都合が変わってくるため、選べる状況のうちに動いておくことが大きな意味を持ちます。
売っても残ったローン(残債)はどうなる?
任意売却をしても、売却代金でローンを返しきれず、債務が残ることがあります。この残った債務は、基本的にはその後も返済していくことになります。ただし住宅金融支援機構は、状況によっては「延滞損害金の減額の相談に応じられる場合がある」としています。返済の仕方についても相談できるとされているので、残債がありそうな場合こそ、早めに借入先へ相談しておくと安心です。
また、住宅ローン以外にも借り入れが多く、返済全体が立ち行かないような場合は、個人版民事再生法などの手続きが選択肢になることもあります。機構も、こうした場合は弁護士など法律の専門家に相談することをすすめています。お金の問題は一人で抱え込みやすいところですが、相談できる窓口があります。
任意売却で気をつけたいこと
任意売却にはよい面がある一方で、あらかじめ知っておきたい注意点もあります。
必ず成立するとは限らない
任意売却は債権者の同意が前提で、買い手がついてはじめて成立します。同意が得られなかったり、期間内に買い手が見つからなかったりすると、そのまま競売へ移っていくこともあります。だからこそ、動くための時間の余裕がある早い段階で相談することが大切になります。
滞納などの情報は信用情報に記録される
任意売却そのものというより、その前提になる長期の滞納が続くと、その情報が信用情報機関に記録されます。CIC(指定信用情報機関)では、契約内容や返済状況・延滞などの情報は「契約終了後5年以内」保有されるとされています(CIC「保有する信用情報」)。その間は、新たな住宅ローンやクレジットカードなどの利用が難しくなることがあります。これは競売でも同じように起こることで、任意売却を選んだから不利になる、というものではありません。
連帯保証人がいる場合は保証人にも影響する
住宅ローンに連帯保証人がついている場合、滞納・競売・任意売却は保証人にも影響します。話を進める前に、保証人となっている方にも状況を共有しておくことがすすめられます。
住み続けたい場合——リースバックという形も
「できれば今の家に住み続けたい」という場合、任意売却の中で、家を買ってくれた方に家賃を払って借り直し、そのまま住み続ける「リースバック」という形が取れることもあります。ただし、家賃などの条件が折り合うとは限らず、どんな場合でも使える方法ではありません。希望がある場合は、早めの相談のなかで確認しておくとよいでしょう。

いちばん大事なのは「早めに動く」こと
一般に、返済の延滞が続くと、分割で返していく権利(期限の利益)を失って残りを一括で請求され、保証会社による立て替え払い(代位弁済)を経て、競売の申し立てへと進んでいきます。滞納から競売までにかかる期間は、金融機関や状況によって異なります。
ここで知っておきたいのは、競売の手続きが進むほど、任意売却などの選択肢は狭まっていくということです。逆に言えば、返済が苦しくなった段階や、督促の通知が届いた段階で早めに相談するほど、選べる道は多く残ります。「もう手遅れかも」と感じても、まずは状況を確認してみることが大切です。
また、競売で家が売られたあとも、住み続けている場合は明け渡しを求められますし、売却代金でローンを返しきれなければ、残った債務はそのまま残ります。避けられる選択肢があるうちに動く意味は、こうした点にもあります。
NextHomeにできること
NextHomeは、明石市・加古川市周辺で、訳あり不動産の売却相談を専門にしています。住宅ローンの返済にお悩みで売却を考える場合も、買取と仲介の両面から、その状況に合った売り方を一緒に整理します。借入先の金融機関や、必要に応じて弁護士・司法書士などの専門家と連携しながら進める形になります(債権者との具体的な交渉や法的な手続きは、専門家の領域です)。
「こんな状態でも相談していいのかな」とためらう必要はありません。写真だけ・お電話だけでも大丈夫です。まずは今の状況をお聞かせください。なお、住宅ローンが残っている家を売るときの基本的な考え方は、住宅ローンが残っている家は売れる?でも整理しています。
相談の前に、用意しておくと良いもの
お手元にあると話が早いのは、次のようなものです。ローンの残高が分かるもの(返済予定表や残高証明など)、届いている督促や金融機関からの通知、物件の分かる資料(固定資産税の通知や登記に関する書類など)。全部そろっていなくても大丈夫です。まずはお手元にあるものだけご用意ください。
ご確認ください
本記事は、任意売却や競売について一般的な情報をまとめたものです。返済方法の変更、任意売却、競売、債務整理などの具体的な判断や手続きは、借入先の金融機関、弁護士・司法書士などの専門家、裁判所などの公式な案内をご確認のうえ進めてください。個別の事情によって扱いは変わります。断定的な保証をするものではありません。
よくある質問
何か月滞納すると競売になりますか?
金融機関や状況によって異なり、一律ではありません。一般には、滞納が続くと期限の利益を失って一括請求され、保証会社の代位弁済を経て競売の申し立てに進む流れですが、その時期はケースごとに違います。早めに借入先へ相談することが何より大切です。
任意売却は競売より高く売れますか?
住宅金融支援機構は、任意売却は通常の不動産取引として売るため、一般に競売より高値での売却が期待できると案内しています。ただし、実際の価格は物件の状態や市場の状況によって変わります。
売ってもローンが残ったら、どうなりますか?
残った債務は、基本的にはその後も返済していくことになります。状況によっては延滞損害金の減額を相談できる場合があり、ほかの借り入れも多いときは個人版民事再生法や弁護士への相談といった方法もあります。
家族や近所に知られずに進められますか?
任意売却は通常の売却として進むため、競売のように物件情報が広く公告される形にはなりにくいとされています。進め方の希望も含めて、まずはご相談ください。
まず何をすればいいですか?
まずは借入先の金融機関に相談してみてください。返済方法の変更で立て直せることもあります。売却を検討する場合も、早い段階のほうが選べる道が多く残ります。
連帯保証人がいても任意売却できますか?
できる場合がありますが、連帯保証人にも影響が及ぶため、事前に保証人へ状況を伝えて進めることが大切です。具体的な扱いは借入先や状況によって変わります。
任意売却をすると、必ず住み続けられなくなりますか?
必ずしもそうではありません。条件が合えば、リースバックのように家賃を払って住み続けられる場合もあります。ただし、どんな場合でも使える方法ではないため、早めの相談のなかで確認することをおすすめします。
「売るかどうか迷っている段階」でも大丈夫です。買取と仲介、どちらで進めた場合の金額も比べられます。他社で断られた物件のご相談も歓迎です。
